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December 09, 2005

タロウのD通信第31号

――――― 野党の役割 ―――――  

民主党の前原代表の外交初デビューということでどんなことになるか、楽しみにしていたタロウですが、本日の朝日ウエブ版を読んでがっかりしました。ワシントンでの講演の内容が、自民党とほとんど同じで、中国の軍事力増大を批判をしたからです。これではブッシュ大統領にせっかく日本は誇り高い民主主義国家といわれたことも実は有名無実であることを米国人の前に露呈したと同じことではないでしょうか?タロウが期待していたのは同代表が毅然として、日本はもちろんアメリカとの関係は重視するが、中国や韓国などの隣邦ともしっかりとした関係構築を目指して、アジア諸国とアメリカとの架け橋になりたいくらいのことを講演で発言することでした。しかしこれでは民主党は党外自民党に過ぎないと思います。先日小泉首相が前原代表に対して大連立を呼びかけたとのことですが、このままいけば本当にそうなるかもしれません。ただしこれは自民党による吸収合併であり、本当の意味の大連立とは言えません。

ここドイツでは先の選挙でCDUのメルケルさんが首相となりました。ちなみにドイツには元首として大統領がおり、その権限は我々が思っているより強力であり、時として首相=Primeministerと呼ぶことありますが、一般的にはChancelor(Kanzeler)=実務部隊のトップといったニュアンスと呼称します。ドイツでは80年代後半から90年代前半にCDUのコール政権の際に親米政策を取った結果、89年以降の東西統一の負担もあり、経済が悪化し失業率が高くなり、生活水準が低下したとの評価になりました。その後社会福祉重視、ヨーロッパ重視の政策をとるSPDが政権をとり8年に渡って米国とは一定の距離をおく政策をとりました。その結果対米関係は悪化しましたが、EU内の結束は固まり、また対イラクでも自分の意見をしっかりといえる国となることができました。もちろんこのドイツの動きに対して米国は心良くは思わなかったでしょうが、本心ではこちらこそ本当の民主主義と感じていたと思います。その後ご存知の通りドイツ国民は再び親米政策を主張するCPDを政権政党に選んだのです、しかしながら過去に苦い思いもありますので、僅差での選出となった訳です。これこそ民意の反映でしょう。またシュレーダー政権が米国と距離を置く政策を取り続けていた際、野党として米国との関係強化を続けていたCPUの貢献も評価されたものと思います。

現在のように、小泉首相が隣邦との関係悪化を冒してまで、米国との関係強化を目指すことの是非はともかく、結果としてこの苦しい選択をせざるを得ない事実は受け入れるとしても、日本の野党のトップとして少なくとも民主党には自民党とは違った方向で動いてほしいと思います。いかがでしょうか? やるべき事は、まず真っ先に中国、韓国を訪問して民主党は自民党に替わりうる勢力であることをしっかりと認識させ、次の政権の基礎を外交を軸に確立する足がかりを作るべきであったと思います。折りしも今、東アジア共同体の構想が持ち上がっております。それもここ数年中国の首相は頻繁にヨーロッパを訪れ、ヨーロッパの仕組みを理解しており、それを土台とした中国の主導による構想です、なぜこれに民主党はしっかりと関与しようとしないのでしょうか?それほどアメリカが気になるのでしょうか?自民党言っているように、この構想へのアメリカは外しを防ぐなどといった低次なことを考えていてよいのでしょうか?国民の税金で働いている政治家はこの点もっと深く考えていただきたいと思います。また民主党には、次期の政権をとるためにももっと視野を広げて勉強をしてもらいたいと思います。

朝日新聞WEB版記事:http://www.asahi.com/politics/update/1209/004.html

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