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June 10, 2007

自公政権には一旦下野する勇気をもってほしい。 Vol.99

本日の報道2001を見たが、社会保険庁の元長官が手にした退職金の総額が3億6千万円と聞いて驚愕した。昔、政治は金が儲かる商売といわれた時期もあったが、今はまさしく官僚こそが金の儲かる商売となっている。しかしこの商売は国民のかけがいのない税金を直接使用しており、その報酬も税金から得られる。現在日本は1000兆円もの借金を抱え、毎年数十兆円もの国債の償還金を払わなくてはならない、この国の官僚がぬくぬくとこれほど多額の報酬を手にして良いものか、常識ではあってはならないことである。今の政権与党はこのこと知っていても野放しにしてきた。官側から何か見返りでもあったのだろうか?或いは新資本主義を前面に出して、この3億6千万円は結局経済活動に利用されるのだからGDPが伸び、国民が豊になるとでも屁理屈をつけるのであろうか?加えて容易に想像できるのはこれと同じ多額の報酬が他省の官僚にも当てはまるということである。これが事実とすれば果たしてのその総額はどのくらいになるのであろうか?それを考えるとこの問題を放置してきた政権与党の責任は重い。

実際本日の社会保険庁問題に対する議論を聞いていても、与野党ともに総論賛成ながら、与党はなんとしても今の官僚組織を残すべきとの考えを捨てようとはしない。一方野党は批判が主体で、彼らで本当に政治進めることができるのか、その能力・経験に疑問が残る。しかし、与党がこのまま自国が財政的逼迫に窮しているなか、無駄遣いを続け国民を欺いてきた官僚たちをかばい続ける姿勢しか取れないのであれば、この窮状を救うことができるのは、政権交代しかないのではないだろうか?政治家は選挙に負ければただの人である、それ故今の議員という立場にしがみつきたくなることはよく分かる。しかしそれだからといって、何時までも万年与党を認めておけば、与党と官僚の関係はますます濃密になり、両者の切り離しは難しくなり、ますます国の借金が増大するのではないか?結果日本はこのまま一部の官僚のみが特権化した国家としてこのまま衰退しまうことが危惧される。

本日グッドウィルの折口会長が同じ番組に出演していたが、彼の犯したことは同じ厚生労働省所管である社会保険庁の引き起こした問題と比べて如何にも小さいものに感じられた。結果として官がこのように腐敗していたのでは、業が暴走することもしかたないと思ってしまう。過去に政治家の金権腐敗体制が批判を受けた際、この仕組みの中心勢力であった自民党旧田中派が権力基盤からはずれ、自民党政権が下野し、新進党が政権をとった。これがショック療法となり政・業の関係に変化がおきた、即ち業から政への金の流れに新たに制御機能が取り入れら、関係が正常化されたのである。その後自公政権により自民党の復権し、小泉政権の竹中改革により、それまで官・業間のシステムでぬるま湯につかっていた、業そのものへ改革が金融自由化という形で進められた、それにより今まで業は政・官より受けていた有形無形の優遇政策を受けることができなくなった。その結果、業は自身の構造改革を余儀なくされ、戦後の日本株式会社の一構成員であった立場の変革を求められた。各社のトップは自社の生き残りをかけて断腸の思いでリストラを敢行し、かつて日本が誇った、終身雇用制度まで見直しを迫られた。巷には多くの失業者があふれた。それでも業は努力惜しまずに自身の存続を目指してきた。これにより業は今新たな道を模索しながら立ち直りを果たしつつある。これが今日の業の姿である。これに対して、官はどうであろうか、日本株式会社の時代とまったく同じ環境で、ぬくぬくと高額な報酬を得つづけている。今こそ政は業に対して行ったと同じ改革を官に対しても進め、戦後臨時復興体制に終止符を打たなくてはならない。現状を見る限り、自公政権では官に対する改革はできないと思われる、理由はいろいろと上げられるが、最大の理由は、現在の自公政権は官をその支持基盤にしているからであると思っている。

欧州は官の政に対するしがらみを断ち切るために欧州連合設立とともに統一政府をベルギーのブリュセルに設立し、官の中枢機能を集中させた、本当に優秀で政策決定に携わる官僚は欧州各地即ち、ドイツベルリンから、フランスパリから、オランダのアムステルダム、他からブリュセルに集まり、もっと大きな領域で腕を振るっている。またそれぞれの国では政策決定部分をブリュセルにゆだねてスリム化した行政機関で欧州政府の忠実なる実務執行機関として効率的に仕事を進めている。こうして各国は自国の官のリストラに成功し、財政赤字の総額、比率ともに確実に減少しているのである。

私はこの通信で戦後臨時体制終了後の新たなる日本を構築するには、政・官・業ともに日本株式会社のシステムに別れをつげ、新たなる政治システムの構築が必要であることを訴えてきた。今政・業はこの困難な課題に立ち向かい、ゆっくりながらも確実に成果を上げつつある。しかし官の改革は一向に進んでいない。官の改革は何時の世でも、どこの国でも一筋縄ではいかないことは事実である。時として官の腐敗が国家の存亡にも関わることは、過去の歴史が明確に示している。それゆえ絶対に必要なことである。そのためには今までのようにアメリカだけを信奉するのではなく、アメリカのグローバリズムに対抗して独自の仕組みを作り上げた、ヨーロッパもよく理解することが重要である。その意味では新米政権である自公政権に一旦勇気を持って下野してもらい、民主党他の野党にこの任を任せることも必要なかもしれない。この機会に自公には将来を見据えてしっかりと次を考えてもらいたいと思う。幸いにも金持ちの二世議員が多い与党の議員のことだから少しくらいの野党生活で生活苦になることなどはないものと思っている。その意味で今回の参議院選挙には注目したい。


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