福田内閣、国の借金の問題を解決する気持ちがあるのか? Vol.119
福田新内閣が誕生して3週間が過ぎた、ここドイツより見ていると自分の内閣の独自色を出すというよりも目前の国会での答弁に対応するのがすべてであり、まったくその色は見えてこない。調整型といわれる首相の面目躍如かもしれない。ところで10月初旬仕事でイタリアに行く機会があったので、ついでに休暇をとってミラノ・ヴェニスに一週間ほど滞在した、北イタリアは7年ぶりの訪問・滞在であった。率直な感想を言うとイタリアは良い国になったということである。
7年前のイタリアの通貨はユーロではなく、かのインフレ通貨として有名なリラであった。当時のイタリアは北イタリアでも街頭の掃除が行き届かずにごみが散乱し、またイタリア国鉄のミラノセントラルステーションなどではトイレが汚く、とても利用する気持ちになれなかったことが強烈な印象として残っている。また列車の時間も不規則で、突然の運行停止も日常茶飯であった。実際にその時はドイツから入国し、スイスを回ってイタリアに入ったのでより格差が激しいと感じていた。ただ物価は安かったように思う、7年前はドイツマルクでさえ1マルク=50円程度であって、(ユーロに直すと1ユーロ=100円)、これでもかなり安いと感じていたが、当時のリラはこれより2-3割は安かったとの印象を持っている。それだけ今とは隔世の感があった。ところが今回はその古い印象は180%覆されることになった。まずはミラノでの新見本市会場のRHOの大きさと斬新なデザインに圧倒された、これは見本市会場では実質的に世界一との名声を得ているドイツフランクフルトをはるかにしのぐ規模である。また鉄道の運行時間も極めて正確であり、常に20-30分の余裕を見なければならないドイツ鉄道DBに比べてもはるかにしっかりしているとの印象を得ている。また駅員の検札もほとんど毎回必ず行われ、この点でも職業意識の高さに感心した。また以前に比べて英語もよく通じるようになり、外国人にとってもすごし安い国になったものと感心した。
ではその背景には何があるのであろうか、私が見たところではその鍵はユーロの導入とそれに合わせた財政再建があると思う。イタリアはユーロ導入前の時代には我が日本以上の借金国家であった。しかしながらユーロに参加することを決めたことにより、ユーロの基準である、負債の総額をGDPの60%またまた単年度の負債総額をGDPの3%以内に抑える努力をしっかりと継続し達成したのである。これが公務員の無駄を減らし、外国人観光客の積極的な誘致へと結びつき、それがサービス向上へとつながり、税収増に結びついたのではないだろうか?一方で前から感じていたレストランや他の食品の価格はドイツなどに比べてはるかに安く、20%の消費税を支払ってもさほど負担を感じないので結果として美味しいイタリア料理に我々の財布の紐が緩むことになる。これがまたイタリアの税収増に結びつき、健全な財政運営ができることになるのである。
翻って1000兆円以上の借金を国民に対して、負っておきながら、未だに公務員天国、無駄遣いが横行している我が国の現状を見るにつき、本当に不安を感じるのである。先日WEBで見た経済評論家の森木亮さんの説明では、日本の1000兆円超の債務残高というのは国家GDPの190%に当り、欧州の基準で比べればすでに破産国家であるということである。これは基軸通貨であるドルをもつアメリカの60%台と比べるべくもなく、すでに我が国が他の先進国と同列にいることすら本来ならば難しいとのことである。実際に日米同盟の名の下に日本は米国にすがる形で現在の先進国の地位を占めているに過ぎず、欧州はもとよりその米国が少しでも日本に対し現状を容認しない発言をすれば、即刻日本は先進国の位置から転落することは確実な情勢である。そしてその時は借金国に転落したことが公になり、IMFからの資金供給を受けてのみ国家の存続が認められることになるのである。
我々は過去にエコノミックアニマルと蔑まれながらも、日々の仕事にまじめに取り組み時として家族を犠牲にしてまで仕事に打ち込み、外貨獲得に精一杯の努力を行い、日本国の復興・繁栄に努めてきたはずである。しかしその結果が世界最大の借金国となり、その存続すら危うい状況になってしまった原因は何であろうか、一度しっかりと検証すべきではなかろうか?今やっと年金の問題や公務員の横領問題が世間に発表されるようになってきた、これらのニュースを見る限り信じられないような腐敗状況であることがよく分かる、また公務員がいかに甘い汁を吸って来たのか、また世間がそれをいかに容認してきたのかも分かるようになってきた。まずはこの足元の問題を徹底的に解決することで、改善するしかないのではないか?そのためには森木氏が言うように今の時点で日本が破産宣言をして、一から出直すのがもっとも早い手段なのかもしれない。これこそが日本を本当の破滅から防ぐ唯一の手段ではなかろうか?その上で、日本は欧米の属国の地位から離れた独立したアジアの国として再度再生を目指すのである。そうでもしなくては、次世代を担う子供たちに対して申し開きが出来ないのではないか?
私が以前いた、商社は竹中改革により、DER(対資本負債率)という指標で、自己資本に対して過剰債務であるとして、篩に掛けられ、その存在を否定された、過去の歴代の政府は総合商社に対しては、売上高至上主義を押し付けできるだけ多くの資金を借金という形で背負わせることを政策としてきたことに180度反対になる政策である。結果として私のいた会社は外資の餌食となり、毎年年収一億円以上のアメリカ人のファンド派遣の取締役にその資産を吸い取られ、今その存在が風前のともし火となっている。ここで私が言いたいのは、民間には借金を減らせといっておきながら、政府自体は正反対に年々無駄遣いによる借金を重ねている、このようなことを公僕がやるのか、またこのような人たちが執政し、官僚機構を引っ張っていくことができるか、あるいはどうして我々国民が彼らに自らの国家を委ねることが出来るかということである。
政府はもう、借金漬けの実態の隠蔽やそれを正当化する屁理屈の羅列はやめるべきではないだろうか、国家百年の計を論じながらも、現実の山積する問題への対処の能力が不足していた安倍政権の崩壊をみていると、もはや悪あがきはやめるべきであると思う。福田政権がまたもや、国民を欺く悪あがきをして自公政権の延命を図っているように見えるのは私だけであろうか?
いよいよ崖っぷちにきていると感じている。
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Comments
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Posted by: picsen | January 07, 2009 at 23:02