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March 13, 2008

米国へたり牛の処理を認める。Vol.141

本日の中日新聞のWEB版に衝撃的な記事が出ていた。まずは同記事を引用したい。

「へたり牛」処理認める 下院公聴会で米食肉会社
2008年3月13日 08時39分
 【ワシントン12日共同】牛海綿状脳症(BSE)感染の恐れがあり食用が禁止されている「へたり牛」を処理、出荷した疑いで米史上最大の牛肉回収に追い込まれたカリフォルニア州の食肉処理会社社長が12日、米下院の公聴会で証言し、問題の牛を処理したことを認めた。
 米農務省はこれまで、問題の食肉は流通していないとしていたが、牛肉が市場に出荷されたことが確実となった。日本の農林水産省によると、同社からの対日輸出はないという。
 下院エネルギー・商業委員会が、疑惑発覚の発端となった動物愛護団体の隠し撮り映像を再生。食肉処理会社「ウエストランド食肉・ホールマーク食肉加工」社員が、立ち上がることすら困難な牛2頭をフォークリフトなどを使って処理施設に入れる様子が映し出された。
 社長は、「この2頭に関しては処理されたと考えるのが妥当では」との委員長の問いに「そうだ」と答えた。同社は現在工場を閉鎖しており、今後の営業再開については「無理だろう」と話した。

上記が示すところは、米国政府は狂牛病例が存在していないとしているが、その実態を隠蔽していることが、事実として暴露されたということである。予てからこの稿では、米国製牛肉の危険性を訴えてきたが、この記事を見るとこのことが証明されたことになる。ところで狂牛病の原因の定説としては、共食いとなる肉骨粉を飼料として使用することにあるといわれている。実際に欧州では肉骨粉の飼料としての使用は一律に禁止されている。しかしながら、米国では表面上は使用不可としているが、実際には他の家畜用に牛の肉骨粉の使用は認められており、農家はその脅威の成長促進効果から隠れて使用していると言われている。これは米国農務省が米国牛肉の主な市場であるアジアにての市場のシェアの維持の為に肉骨粉の利用を黙認していることが背景にある。ちなみに欧州には米国産牛肉は販売されていない。

今般の、へたり牛処理の事件は、このような隠蔽体質が世間に暴露されたわけでこれにより、肉骨粉は幅広く米国で使用されていることを知ることが出来る。しかしながら、米国の畜産農家はどうして、使ってはいけない肉骨粉を敢えて使用するのであろうか?時として理解に苦しむが、現状から考えて推測すれば、生産効率を重視する姿勢が、生産者としての品質に対するモラルを失わせ、安易な肉骨粉の使用に走らされていると感じている。これはブッシュ政権が推し進めている穀物政策の失敗により飼料の価格が高騰し、一方でアジア市場などでは米国産牛肉の位置付けは高くなく安い価格でしか販売が出来ず、結果として低収益に悩む米国畜産農家が禁じ手である肉骨粉に手を出してしまうという現状を垣間見ることが出来る。いつも思うことだが、ではなぜ米国政府はこの問題点を改善して牛肉の安全性を高め高品質化を進めようとしないのであろうか?またその問題を認識しているにも関わらず、相変わらず目をつぶって危険な牛肉の輸入を許可している日本政府の姿勢にはどこにその背景があるのであろうか?

想像力を働かせれば、下述のような背景を考えることは可能である。それは米国の畜産業は同国にとっては主要輸出産業たる穀物産業を補完する位置づけでしかない、従い畜産業で大量の穀物を費消させ、同国の穀物市場から余剰感を取り除く役割を持っているのではないかということである。即ち豪州のように畜産業を正面から育成するのではなく、穀物の世界制覇を維持する仕組みづくりの為の一機能として位置付けているのである。したがい牛肉の品質にはこだわりが無く、安全でない、へたり牛ですら市場供給するのである。一方米国の要求に反論ができない日本はBSEの潜在リスクは分かっていても、仕方なくクロイツヤコブ病が発症しないことを願いつつ輸入を許可しているのである。

ところで最近日本を含む先進国では肉食が普及するにつれ過度な食肉の摂取は生活習慣病を招くという共通の認識が一般化してきたが、同時に牛肉に対しては、1kgを生産するのに、なんと7kgの穀物、6㌧もの水が必要であるというカロリー換算における無駄を指摘される声が多くなってきている。これは成る程もっともであり、世界の人口が増えるにつれて地球がその膨大な人口を、食肉を食べ続ける限りにおいては、支えきれないことを暗示している。この問題の解決には通常ならば、肉食を減らして、穀物摂取を増やすことが最も手っ取り早い。肉に比べて穀物は食べにくいという問題もあるが、いまや情報国際化の時代である、必ず世界のどこかに特定の穀物を美味しく食する料理の方法があるはずである。それを見つけ出し普及すればよいのではないか。しかしながら米国がやっていることはその正反対である。人々が一度口にした牛肉を味を忘れないように、生産を増やし、際限なく供給する、そのためには生産効率のみを重視して時として、人体に危ないといわれている肉骨粉までも使用して、安価かつ大量の牛肉を供給させる、その結果世界の穀物の供給が不足してくると、今度は遺伝子組み換えの技術を導入して穀物の増産を図る。どうしてこのような対応となってしまうので、極めて不可解である。

最近の日本ではメタボリック症候群対策についての対策情報があちこちで聞かれる、太りたくなければ食べなければ良いのに、どういう訳か、マスコミは食べて痩せるなどといった、矛盾したことを宣伝し、暴食をしたうえにトレーニングジムに通うことを進める。果たしてこれは本当に人間らしい行いなのであろうか、またそこまでして暴食を重ねる意味はあるのであろうか?片や世界的な食糧不足が指摘され発展途上国では多くの餓死者が出ている事実が存在しているのにである。はやり何かおかしいのではないだろうか?

ところで私自身はこの15年間の殆どを、海外に住んでいるおかげで、この点での認識はだいぶ正常に戻ったように思う。ドイツでは牛肉も売っているが、ドイツ人が主に食べる食肉は穀物効率の良い豚である。また通常のドイツ人の食事は極めて質素であり、日本やアメリカのように暴食はしない。時としてビールやワインなど暴飲は目にするが、それはあくまでも特別な日の行為であっていつものことではない。8年前まで住んでいた中国でも同様である、中華料理は豪華な料理として知られているが、実際に日常で食べる中華料理は野菜とごはんが中心の極めてヘルシーな食事である。また肉といっても豚肉が主体であり、そこには牛肉に対するこだわりは全く無い。

今日本では、米の価格暴落により食糧自給率が低い問題が再びクローズアップされている、また地産地消が健康維持の為の新しい方向性として提唱されている。この動きは極めてまっとうであると私は感じている。米国は戦後、今に至るまで日本を自らのパートナーとして米国に都合の良いように圧力をかけ変化させてきた。日本はその圧力をうまく取り入れて経済発展を成し遂げた、しかしその後は米国の圧力が年々強まり、自らに合った変化を成し遂げる余裕は無くなりつつある、今では米国の圧力はストレートに日本の既存システムに影響し、これを受け入れることで良き日本が破壊される。また米国の財政貿易赤字に付き合うかのような国債の増発による無目的な箱物投資は地方財政を困窮に落としいれ、国家財政においても国債費の割合が20%以上になっている。結果的にこの借財を健全化するためには国民に過酷な税負担を強いるしかないのであろう。

戦後の日本は国家の発展の指標としてGDP至上主義を取ってきた、それは人為的に取り決めたルールであるGDPの数値の向上を目的として政策運営をしてきたことを意味する。しかしながらGDPの数値と実際の生活の豊かさは相等ではない、朝から晩まで会社に縛られ、一方で会社の経費での飲食や土日も接待ゴルフ、そして会社の都合での海外出張や単身赴任、これならば成る程GDPの数値はあがるが、果たして本人や家族は幸せなのだろうか? 普段は質素ながらも、働きすぎず、余暇を持ち、家族が手料理でともに暮らす姿こそ、本当の豊かな生活ではないだろうか?低品質の牛肉を毎日のように食べ、結果的に穀物を大量に消費する生活よりも月に一回安全な高級和牛を食べ、かつ質の良い穀物を主食として摂取するほうがよっぽど健康的で豊かであり幸せであるように思う。

なにか目指す方向が間違っている。そう思うのは私だけは無いと思う。それだけになにがその間違いを起こしているのか、またなぜ日本はその間違いを容認しているかに付いて、我々はよく考えるべきである。すくなくともへたり牛の存在が明らかになっている米国産牛肉に存在を受け入れることについてはよくよく考えて見る必要がある。

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» 日本は経済を回復し経済活動力を維持するしかありません [晴耕雨読]
匿名希望さん: 911が既にして米当局者が関与したヤラセであったという前提に立てば、如何に景色が違って見えるのかが貴殿のご投稿を読んで良く分かりました。 湾岸戦争以後のイラクへの査察は茶番(意図的な手抜き)で後の大規模攻撃を正当化するためわざとイラクに核開発を進めさせた、911は様々なイスラム防衛派(反米派)を叩くための口実作りだった、ムスリムへの軍事介入によりイスラム諸派同士の抗争や反政府活動さらには反米ゲリラ活動までをも激化を誘発させ、最後には残滓をきれいに掃除して、反米、反西欧の毒素を抜き取... [Read More]

Tracked on March 16, 2008 at 20:04

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