おせっかいな偏向報道、意味のない米国産牛肉論議 Vol.147
またまた米国産牛肉の取り決め違反が見つかった、このように違反行為が相次ぐと、もはや誰の目にも、米国は日米の取り決めを真面目に遵守していないと見える。また今後も同様の問題が続出することを覚悟しなくてはならい。実際に米国政府の高官も米国では普通に流通している牛肉なのに何故日本はそれほど安全性にこだわるのかと疑問を呈していると聞くと、どうもこの問題は永遠に解決を見ることはないと思う。まずは現状をフジサンケイアイより引用する。
米産牛肉に危険部位 対応分かれる流通各社 ダイエー撤去、西友は継続
FujiSankei Business i. 2008/4/25 TrackBack( 0 )
米国から輸入された牛肉にBSE(牛海綿状脳症)の特定危険部位が混入していた問題で、出荷した米ナショナルビーフ社か ら牛肉を仕入れていたスーパー各社は24日、商品撤去や店頭での告知などの対応に追われた。ただ、販売を継続する社もあり、ばらつきが出ている。各社とも 米国産牛肉の取扱量は少なく、売り上げへの打撃は少ないとみられるが、中国製冷凍ギョーザによる中毒事件など食の安全・安心にかかわる問題が続いているだ けに消費者の反応に不安を隠せないでいる。
今月上旬から米国産牛肉の扱いを全店に広げたばかりのダイエーやマルエツは同工場から調達した商品を撤去。マルエツでは「商品には自信をもっているが、お客さまの不安を考慮した」と話す。
大手スーパーのユニーはすべての米国産牛肉の販売を中止した。一部商品をナショナルビーフ社から仕入れていたが、問題の牛肉を出荷した工場とは別で、独自の安全管理体制も取っていた。しかし、約150店舗で開店前に全商品を撤去した。
肉売り場でも告知しており、「自分たちが考える以上にお客さまは食の安全に対してデリケート。最大限の配慮をしたい」としている。
一方、同工場から納入された牛肉を関西などの60店舗で販売していた西友は「厳格な検査で安全性は確保している」として、販売を継続している。問い合わせたなどには対応するが、店頭告知などはしない方針という。
イトーヨーカ堂では同日朝から生産履歴などをチェックし、ナショナルビーフ社からの調達はないことを確認した。米国産の販売は続けているが、「消費者の反応を見極めたい」と不安を示す。イオンは依然、米国産の販売再開自体を見送っている。
政府も同日から検疫検査を急遽(きゅうきょ)、強化した。厚生労働省による輸入牛肉の検疫での抽出率を従来の約1%から約10%に当面引き上げる。
以上だが、全体として感じる印象では、米国がちゃんと対応すれば米国牛は安全であり、それが確認できれば通常通り取り扱うという内容の論調であると思う。これは今の日本の一般的な認識なのであろう。
ところでスーパーの食肉コーナーには牛肉が所狭しと並べられているが、それぞれに産地が明確に記載され、価格も産地に応じて決まっている。実際にその中でもっとも安いのが米国産牛肉であり、お金がないが牛肉をどうしても食べたいという消費者にはありがたい商品であると思う。しかし安い食品には当然ながら何故安いかといった背景があることを忘れてはならない、それも場合によっては長期的にみて人間の健康を損ねるようなリスクを抱えていることも覚悟しなくてはならない。この点で日本のマスコミの報道を見ていると、上記のように米国産牛肉の取扱の是非ついての記事は多いが、米国産牛肉の抱える問題点にその実態を正しく発表をしている記事は極めて少ないといわざるを得ない。マスコミ各社が一様に同じ報道を繰り返す背景には何かバックに公的な権力が働いていると考えざるを得ない。
この稿では米国産牛肉の危険性を何回となく記して来たが、実際にその危険度はGMOコーンの市場への普及により増してきている。思いつくだけ列挙すれば、その潜在的危険性は数多く存在する。まず成長ホルモンの大量投与による異常に早い成長、肉骨粉入りの飼料の投与を種々言い逃れを続けて絶対に規制しないことによる狂牛病発症のおそれ、GMO穀物の大量投与による子孫に対する遺伝子の異常のおそれ、など米国産牛肉は自然の摂理に公然と挑戦するかのような問題点が数多く含まれている。ここで問題なのは、これらの数々の危険性については、諸議論があり、科学的論争ではいずれも結論が出ておらず、本当の所は誰も分からないことである。したがいこの危険性を判断するのは人間そのものが潜在的に持つ、経験と倫理観で判断をしなくてはならないということである。それならば何故マスコミは牛肉の問題を盛んに取り上げるのであろうか、それは筆者が考えるには、日本政府やマスコミに、そこまでして日本人が牛肉を食するように国民を誘導するという政治的意図が働いていると考えている。
ところで世界に目を向ければWFPの発表では60億の人口のうちその8分の一近くに及ぶ約8億人がその日の食糧も満足に手にすることができない飢餓状態にあるとされている。一方で毎日溢れるばかりの食品に囲まれ、生活習慣病やメタボシンドロームなどと平和な悩みを抱えている日本人は官民一体となって牛肉の安全性を論議している、しかしこれは良く考えるとおかしなことではないか。即ち牛肉1kgを産出するために必要な穀物は7kgといわれている、とすれば我々が牛肉の消費量を抑えればその分穀物は余り、それが飢餓に苦しむ人々にいきわたるようになるのである。とすればその仕組みを構築することが重要な課題であり、逆に安全性に確信のもてないGMOコーンや肉骨粉を利用してまで牛肉の生産量を上げる必要性など根本から存在しないのである。このことは少し考えれば分かることである。とすれば脊柱が混入していたなどというニュースについては、一般記事で簡単に発表し、やはり米国牛はコストが安い分危険なのだと世間一般に知らせるだけで十分ではなかろうか?それを貴重な新聞紙面やテレビニュースの枠を優先的にこの問題に割り当て、米国政府の発表する安全性に対するコメントなどあえて世間に伝える必要はないと思う。ましてや吉野家などの会社名を露出させ、同社の知名度向上に協力するなどは本末転倒ではないだろうか?
同じことは日本の畜産業にも当てはまる、本来日本も含めてアジアでは牛は農耕牛即ち役牛として農業機械のかわりとして重用されて来た、そして齢を重ねその役割が果たせなくなった時天の恵みとして人々はその肉を頂いたものであった。しかし戦後の米国の影響下で牛乳や小麦などとともに学校給食に強制的に取り入れられ、その普及が図られた結果、日本では欧米式に乳牛を肥育する方法が一般化し、米国にとって日本は飼料用、食用穀物の最大の市場となったのである。その結果伝統農業は廃れ、日本の穀物自給率は40%を切るという危機的状況を迎えてしまったのである。一方農家は日本では高級とされる、高脂肪の牛乳や乳製品を作るために乳牛に対して大量の穀物を与えることでその実費また畜舎にかける設備改築費用など多額の借金を背負い、市場の変動に対する柔軟性を失うことになってしまったのである。実際帰国後すぐ感じたことにドイツのヨーグルトに比べて、日本のヨーグルトの脂肪分は非常に高いということである。このことよりも日本では本来草で育つ乳牛に対して、必要以上の穀物を与え乳脂肪分を上げていることが実感された。結果として牛肉食や乳製品の普及には米国の穀物を日本人に積極的に受け入れさせるという日米両政府の思惑が絡んでいることが認識される。
現在世界的に原油価格及び穀物価格の上昇が大きなインパクトを与えている、また一部の発展途上国では穀物価格の高騰により国民の生活に支障が出ていると聞く、幸い日本ではまだそこまでは至っていないが、今後同様なことは起こりうる。我々のその時のためにも伝統的な食生活をもう一度見直し、日本人本来が持っている食習慣を復活させることが必要ではないだろうか、またこれこそが生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防の最適ではないかと考えるものである。このように考えるとどうにもならない米国牛の脊柱混入問題に対して連日大声を張り上げている日本のマスコミの報道などを正面から取り上げても何の進展もなく、むしろそのよう事件の頻発に対しては、古来からの言い伝えである『安物買いの銭失い』が真っ当で有ることを再認識し、先祖から伝わって来た食生活における智恵を再度見直すべきであると思う。いかがであろうか?
とんだ見当違いのマスコミとそれを是認する政府の意向ばかり聞いていたのでは、国民の生活をどんどん悪い方向に向かうのである。気をつけなければならない。
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