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May 07, 2008

日本発の稲わらバイオ燃料プロジェクトを成功させよう。Vol.148

快晴のゴールデンウイークの最終日に、久しぶりに将来に明かりが見える記事をサンケイビジネスアイで読んだ、それは下記の稲わらや籾殻、或いは間伐材といった、所謂ソフトセルロースを原料とする、バイオエタノールの普及を政府が推進するというプロジェクトである。まずは同記事を引用する。

農水省、稲わらバイオ燃料推進 穀物高騰・食糧安保に備え
FujiSankei Business i. 2008/5/6  TrackBack( 0 )

農水省が食糧を使わない「日本型バイオ燃料」の生産拡大に乗り出す。世界的な穀物高騰と食糧不足を受けて、稲わらや間伐 材を利用する技術開発を進め、耕作放棄地を活用した食料に転用できる燃料用作物を生産する。食糧供給と競合しない形で地球温暖化防止に取り組むとともに、 非常時の食糧確保という安全保障上の備えにも目配せするのが狙いだ。

 コメ生産国の特性を生かし、ソフトセルロースといわれる稲わらの利用を施策の柱とする。6月以降、農水省は稲わらの効率的な収集と、バイオ燃料の製造技術の実証に入る。稲わらの刈り取りから収集、運搬までを効率的に行うシステムや、酵素などを用いたバイオ燃料の製造技術、発酵後の残りかすを農地に還元するシステムを実証する。 6月中にも事業主体と実施地区を選定し、32億円を投じて実用化を急ぎたい考え。地元密着型の事業として、地域活性化にもつながると期待している。

 政府は地球温暖化防止に向けて、現在は30キロリットルにとどまっているバイオ燃料の生産可能量を、2030年ごろには600万キロリットル(原油換算で約360万キロリットル)まで拡大する方針だ。

 農水省はこのうち、稲わら、麦わらなどで180万~200万キロリットル、間伐材などの木材と、耕作放棄地の活用などによる資源作物でそれぞれ200万~220万キロリットルを生産する計画で、今年度予算では総額80億円をかけて、必要なシステム開発を進める。


ところで現在の日本の原油の年間の消費量は3億トンと言われているが、本プロジェクトの2030年の目標数値はその360万キロリットル(㌧)は消費総量の約1.1%に当たる意欲的な数値である。今週バレル当たり120ドルに到達した原油はこのままヘッジファンドの有力な投資先として今後も価格が上昇することが確実であり、我々は早急にこのプロジェクトをすすめ、少しでも前倒しでこの目標を達成すべきであると感じている。今回の動きは日本の将来を占う上で数々の利益を提供してくれるものであると思う。たとえば、原油の輸入量の削減はもとより、ソフトセルロース獲得を目的とした農耕が事業化されそれにより食糧自給率があがり、且つ荒廃が続く休耕田も農地として復活し、日本の農業が振興されるとともに、二酸化炭素の排出規制にも効果的である。また農業の活性化は新たなる雇用の創出にもつながり、誠に喜ばしい施策であると思う。政府には是非前向きにこのプロジェクトに取り組んでもらいたい。

ところで仮にこの動きが日本を初め世界各国で高まればどのような波及作用が発生するのであろうか、我稿では予てから指摘して来たが、この動きにより最も影響をうける人々は米国と英国に拠点を持っている国際金融資本家であると断言できる。それは国際金融資本家は米国政府を操り、米国政府に思い通りに米ドルを発行させ、それを米国の軍事力を背景に世界中に基軸通貨として流通させた、結果として米国は世界の唯一の超大国としての地位を一旦手にしたかに見えた、しかしこれは同時に、大量の余剰ドルの問題を引き起こした。そしてそれを解決するためにドル還流システムを構築した国際金融資本家が配下のヘッジファンドを通じて、そのドルを先進国や新興国の株式や債券市場に投資することで解決を図ろうとした。その結果誰もが自社や自国の株式高騰に酔い知れ、彼らの参入を歓迎して、株式市場の垣根を低くして開放した。しかしながらその後の引き続く自制の利かない、米ドルの過剰印刷と供給は世界の株式・債券市場において、投資対象を失い、飽和状態をもたらし、より一層の上昇は見込めない限界状態を招いてしまった。これは最近の日本市場の低落傾向や他欧米はもちろんのほかのアジア市場を見ていれば容易に理解できる。その結果、国際金融資本家が次に考えたことは日本の土地バブルにヒントを得た、土地の使用権の証券化である。これが我々が最近になってよく耳にする不動産担保証券といわれるものである、これは土地の所有者からその不動産を使用する権利を証券化して買取、運用会社がそれを固定、流動金利を提供することで、投資家に購入してもらうことである。簡単に言うと、新しい道路の整備などで便利な住宅候補地が出来た際に、その地に土地を持っている地主に対してその使用権を時価で融通してもらい地主に代わってアパートとして賃貸をしたり、新たに一戸建て住宅として販売することで、運用をするのである。しかし現実にはその使用権は将来に土地価格が上昇することを念頭に入れられ、細かく分けられて優良不動産証券として売買されるのである。また今回問題となったサブプライムローンの様に、人為的に住宅・土地は必ず上がるという雰囲気を作り出し、それを元にローンを組んで、お金のない庶民をオーナーに仕立て上げ、その借用書を証券として小分けにして売り出すということも横行していた。そこでその元手となる資金は、国際金融資本家が集めた、余剰ドルのプールから潤沢に際限なく供給される点であり、これが同証券の高騰をあおり結果として、バブルを引き起こし、種々問題を発生させるのである。

ところで、サププライムローン問題の顕在化は、短期的には国際金融資本家にとって格好の投資先を喪失する結果をもたらした、またサブプライムローンの破綻により元本保証していた分は、解約希望に対して現金で払い戻す必要があり、国際金融資本はその為に、虎の子である各国の株式や債券を売って現金を確保しなくてはならなくなった。また同時に自由に動かせる自己資本も営業赤字が拡大することでそこをつき、結果として中東や中国などの金持ち国の政府ファンドに助けを求めることとなったことは記憶に新しい。また同時に国家金融資本家にとって不動産に代わる新たなる投資先の確保が急務となったのである。

その矛先となったのが、まさに原油であり、その派生品としてのバイオエタノールなのである。しかしこれは国際金融資本家にとって両刃の剣であった。本来原油の販売コストは採掘費用に若干の利益を乗せただけの極めて安い価格設定であった。これは原油が地球人の共通の資源として産油国も非産油国も隔てなく自由に使用できるという考え方が背景にあった。結果としてその考えは第2次世界大戦後の世界の平和をもたらしたといえる。しかし今回国際金融資本家が余剰ドルをいっせいに原油に向けたことにより、原油の価格は一挙に高騰した、これにより原油はかつての金と同じく原油を持つことは富を持つことと同等になったのである。しかしその中身を良く見ると若干異なる状況が出ている、実際に原油価格は高騰しているが、実は同時に米ドルの下落が発生していることである。即ち欧州では米ドルに替わる基軸通貨となったユーロ価格では原油価格はほとんど上昇していないからである。これはどういうことであろうか、産油国が原油を販売する際にその対価としてドルならば、従来より、多く要求し、ユーロならば従来通りの総額を要求するということである。ということは今や世界ではドルやユーロの価値は1バレルを購入するのに必要な総額で示されるという、原油本位制経済が始まったといえるのである。これは同時に米ドルの基軸通貨としての地位が原油に取って代わられたことを意味している。ドルならば国際金融資本家がその発行まで影響力を及ぼせたが、原油の増産の権利は産油国にある、しかし産油国は国際金融資本家が手に持っている余剰ドルには興味を示さない。結果的に国際金融資本家はドルの下落とともにその支配力は急激に低下しているのである。

その意味で今回のソフトセルロース事業推進のプロジェクトは非常に大きな意味をもっていると考えている、即ち原油資源を持たない日本がその資源の代わりとなるバイオエタノールを廃棄物であるソフトエタノールから得ることが可能となれば、これは画期的なことであり、国民に大きな恵みをもたらすことが可能となる、また同じように資源を持たない外国の国民に対しても同様に新しい産業を作り上げることが可能となるのである。

日本は戦後資源小国という事実に正面から対峙して貿易加工業に特化して、製造業を強化して先進国としての繁栄を手にすることが出来た、それ故に今こそ、かつての成功の歴史ををもう一度評価し直し、智恵を創出して努力を継続することでこの資源高を乗り切ることが必要なのである。今回の資源高がもたらした、ドル安は政治・経済の米国依存、財政における、国際金融資本の奴隷状態から脱却する最大のチャンスと捉えるべきではないだろうか。

このプロジェクトの成功を大いに期待したい。

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Tracked on May 07, 2008 at 13:15

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