パケ放題。。。拝金主義優先の罪づくり Vol. 152
先日の政府懇談会で小中学生用の携帯利用についてメールやホームページの閲覧を制限するべきとの方針が示された。何を今更と感じたがまずは一定の進展はあったものと思う。5月27日のMSN産経WEBの記事を引用する。
政府の教育再生懇「小中学生に携帯持たせるな」報告盛り込みへ
2008.5.17 13:10
このニュースのトピックス:福田内閣
政府の教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶応義塾塾長)は17日、都内のホテルで会合を開き、子供を有害情報から守るため「小中学生に携帯電話を持たせるべきではない」とする内容を、6月にまとめる第1次報告に盛りこむことで一致した。
有害サイトを通じて犯罪に巻き込まれたりいじめが起きたりしていることや、子供が携帯電話を持つ必要はないとする福田康夫首相の持論を反映させることになった。
会合では、情報行政を所管する総務省と携帯電話事業者から意見を聞いた上で議論を進めた。事業者側は、総務省の要請で有害サイトの閲覧をやめることができる「フィルタリングサービス」を導入し、18歳未満は原則加入としている取り組みなどを説明した。
しかし、再生懇の委員らは、保護者がフィルタリングを解除する恐れがあることを指摘。また、携帯メールを多用することで友人らと直接コミュニケーションを 取らなくなり人間関係の形成に影響する、などの声もあがった。山谷えり子首相補佐官は会合終了後の記者会見で、子供に携帯電話を持たせることについて「メ リットよりも大きな害があることをよく考えてほしい」と強調した。
再生懇の前身である教育再生会議は昨年12月の第3次報告で、有害情報 対策としてフィルタリングを義務づける法的規制を導入するよう提言していた。しかし、首相が「子供が携帯を持つべきかどうかを議論した方がいい」と指示 し、新たに所持を規制する議論が始まった経緯がある。(5月27日 MSN産経WEBより)
私事で恐縮ではあるが、我家の子供もドイツにいた頃から日本の携帯の話には興味をもっており、多くの情報を有していた。そして帰国以前から日本に帰ったら必ず携帯を買ってほしいと毎日のようにせがまれていた、その上携帯には絶対にパケ放題をつけてと意味不明な付帯要求をしていた。その後帰国してある大手携帯通信会社の直営店に向かい購入を検討したが、パケ放題については、どうしてこのようなサービスが必要なのかが不可解にて結局子供用は購入をあきらめた。というのはこのサービスの必要性がまったく理解できなかったのである。実際のやり取りを下記にすると:
店員:携帯にメールやホームページを閲覧するサービスを申し込みますか?
私:興味はありますが、費用はどのくらいですか?
店員: 一パケット当たり0.3円です。送受信とも課金されます。
私: よく分かりませんが、一文字にするといくらくらいになりますか?
店員: 正確ではありませんが、約1円と考えてください。
まずこのやり取りで驚いたことは、仮にメールを本格的に使ったり、ホームページをしょっちゅう見ると、一文字1円では法外な請求を受けることになる。そこでこちらから下記の通り確認をした。
私:ということは1万文字のメールを送付すれば、2万円かかるのですか?
店員:そうです、但しパケ放題というサービスがありましてこれにお入り頂ければ6000円弱で使い放題が可能です。
ここでこのサービスの本質がやっと理解できたのである。実はドイツではSMSという、日本でいうショートメールと同じ機能のメールは通常付帯しており、コストが安くかつ便利なので良く使ったが所謂E-メールについては携帯に機能はついていたが、使いにくいので、ほとんど利用したことが無かったし、他の多くの人も使っていなかった。一方ビジネスマンなどでは携帯で本格的にメールを利用したいユーザーも多く、彼らは所謂、キーボード付きPDAを使って重く嵩張る、コンピューターの代用としていつも所持していた。それが日本ではこのインターネットをなんとテンキーを使ってPCと同じように利用しているのである。この事実にはまず驚いた。ということは、日本では携帯とは移動電話というよりも、むしろ個人に一台持つにはまだ高価なPCを、安価に遍く多くの人に提供するテンキー型簡易PCということであることが分かった。
これにより上記懇談会が発表した趣旨が明確化した、即ち携帯の小中生への無条件での提供は本来成人を対象に仕組みが組まれている、WEBを何も準備無く小中学生に開放することと同じことであり、これは当然その運用のルールにおける社会常識がまだ備わっていない小中学生においてはその誤用や、なにも世間を知らない小中生に対してアクセスするツールを手にした大人の悪用の問題が出てくることの背景がここにあったのである。
一方このような問題をこれまで放置して来た政府の対応もおかしい、何故このような重大なことを事前に予測してそれを防ぐ対策を講じなかったのであろうか?今でこそブロードバンドが普及して多くの家庭においてインターネットは一般化している、しかしながらそれを一般家庭で有用に利用している入るところはそれほど多くない、むしろ現実に日々変化する利用の方法や得られる情報の氾濫に多くの人がついていけないというのが現状なのではないだろうか?そのような状況の下、半ば無防備な状況で本来電話を求めていたユーザーに対して、インターネット機能を加えた簡易版PCとして提供し、普及させ、善悪の判断がつかない、多くの未成年を巻き込み多くの問題を招いた罪を反省し、考え直す必要があるのではないだろうか?
ところで先の携帯ショップで私本人の携帯にはとりあえずもっとも利用頻度が少ないメールサービスを導入することとした、しかしながらそこで不可解なのはメール費用の上限を抑えるサービスに半ば強制的に入れと言われたことである。当方は不満では会ったが、先方はこれは決まりとして譲らないのでこれは受けることにした、そして1ヶ月請求書をみて愕然とした、こちらからは大してメールを発信していないにも関らず、携帯には多くの正体不明なメールが送付されており、結果としてその表面上の費用が一万円を超えていたのである、しかしながら、このメール費用の上限を抑えるサービスにより6000円前後の請求額で済んだが。いずれにせよこれで分かったことはこのメールサービスというのは携帯通信会社にとってドル箱の商品ということなのである。最近の携帯では同じ通信会社の携帯や、同一企業の人間や家族間などの一定の条件の下で通話は無料というところも多い、結局通信会社は通話を無料にして顧客を募り、その上でメールなどのインターネットサービスで利益を稼ごうとしている構図がよく分かる。しかしそれにより情報の氾濫に惑わされ、自らの意図しない犯罪に引きずり込まれる少年少女が多いこと良く考えておかねばならない。大人が拝金主義に走ることにより、子供に悪影響を及ぼし、多くの犠牲者がでていることを認識しなくてはならない。また根本的なところで、自由というのはあくまでも分別のある大人を対象にしたものであり、判断能力の無い、子供には一定の制限があって当然であることを、子供の将来を守るために、我々大人が再度考え直すことは重要であると思う。
現在日本のブロードバンドのサービスは世界的に見ても経済的且つ有用である。またPCは携帯のように限られたスペースではなく十分な画面での閲覧・視聴が可能である。行政府はこれらのサービスの本質を良く理解して、通信会社の利益増大のみを優先せずに、この有用なツールであるPCの活用例を積極的に示し、経済の活性化につながる、方法を示し普及させるべきである。一方で報道の自由といってもこれはあくまでも成人に対しての話であり、未成年に対しては当然制限があることは当然であること、この点を混用してはならないし、ましてやこの混用を意図的に提起して、パケ放題によりいつでもすき放題、必要な情報を手に出来るかのようなミスリードをし、未成年を拝金主義の犠牲者とするようなことは断じて許してはならないと思う。今回の提言が示したように小中学生にはインターネットにアクセスできる携帯端末は渡さないことこれをしっかりと行政主導で義務化させてほしいと思う。これは本当の自由と平和な社会を守るための国民の義務である。また親御さんにおかれても安易に子供の要求に乗ってパケ放題を受け入れるのではなく、子供に携帯通信には高額のコストが掛かることを分からせ、本当に必要なのかを考えさせることも重要である。パケ放題により漫然と暇つぶしとして利用するのではなく、必要な時はしっかりと費用を払って利用すること、このような考え方がそろそろ重要になってくるのではないだろうか?
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