AKIBAよ元気をだせ、ドイツに根ざしつつある秋葉原 Vol.154
報道によると本日の秋葉原の歩行者天国は30年ぶりに中止となったとのことである。実は先週末より仕事でドイツにおり、ドイツでこのニュースを知った。理由は例の連続通り魔事件によるとのことである。改めて犠牲者の方には弔意を示すとともに、今後このようなことは絶対に起こらないことを祈りたい。ところで昨日はここドイツデュセルドルフでは一年に一回の恒例行事ヤーパンタッグ(Japan Tag=Japan Day)が開催された。本稿でも以前この行事には触れているが、今年は天気もまずまずでデュッセルドルフの週末は大賑わいであった。
その中でひときわ目を引いたのは、ヤーパンタッグのメイン会場であるアルトシュタットから程近いインマーマン通り(通称:日本人街)には、日本のアニメのキャラクターに扮装した多くのドイツ人の若者が繰り出しており、同時にその多くが同通りの日本食デリカッセンで購入した寿司やおにぎりといった純日本食をほおばりながら、通りを闊歩する姿が見受けられた、私が見たところではその数は年々増加しているようで、今年は特に多く、少々大げさに言えば彼らは通り一杯に溢れ、普通の歩行は困難なほど盛況であった。実際に同デリカッセンでは売り切れが相次ぎうれしい悲鳴を上げているようであった。当地在住の日本人によると最近はヤーパンタッグといわずに毎土曜日にはドイツ各地の若者が独自の扮装を凝らして、同通りを歩く姿が多くなり、それもまずはコスプレ姿で、同通りの日本書店で漫画を購入、合わせてプリクラで記念写真そして、日本食と皆同じコースで思いっきり楽しんでいるとの事である。実際、小柄の私から見ると、裕に180CM近くある大柄なドイツ人の若い女性が、日本のアニメキャラクターに扮して闊歩している姿をどのように形容するか術もないが、一言で言うと壮観と言う以外他に言葉は見つからない。本家の秋葉原の血なまぐさい事件の後であることを考えた上で、実際にこの目前に繰り広げられる情景を思うと複雑な気持ちであるが、実際ここにいるドイツ人の若者達は自身がアニメのキャラクターに扮することで、つかの間の夢を見ることができ、そして次の月曜日には十分に英気を養った上で勉学、仕事に取り組むのであろうから、これはすばらしいことであると感じている。秋葉原で生まれたこの新生文化が一万キロの距離を越えて着実に根付いている事実をみるといかに世の中が狭くなったのかを感じざるを得ないのである。
今回の事件は、秋葉原に集う若者には一つの教訓となったものと思うが、一方で若者たちにはこの文化がこうしてヨーロッパでも根付き始めたことを理解してもらい、真っ当な方向でこの文化を成熟させてくれることを期待するものである。日本人は古くはエコノミックアニマルなどと揶揄され、金がすべての下品な民族と思われていたが、今ではこれは当てはまらない、むしろヨーロッパ人が持たない斬新なファッションや文化を提供する文化の発信地として認識されていること、これは一人の日本人として誠に誇らしいと思う。
今日は日曜日であるが、デュセルドルフの日本人街の2軒あるラーメン屋は多くのドイツ人客で列を作っている状況である。このことに我々は誇りを持ち、しっかりとした考えの元でますます発展させ、世界に人々につかの間の幸せを提供していくことも大切ではないかと思っている。金が無くとも幸せは掴むことは可能なのである。それだけに我々日本人はそのようなすべを創出できることを自ら認識しもっと自信を持って生きていくべきかもしれない。
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