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September 08, 2008

不換紙幣ドルの崩壊が始まった5 サブプライム詐欺の破綻 Vol.171

早速の質問で恐縮ですが、中国語で言う、房利美、房地美とは何のことでしょうか?解答は、房利美がファニーメイ、房地美がフレディーマック、そうです、いずれも例の米国住宅ローン担保公社のことです。中国語で房地とは不動産のことです、不動産を美しく見せて儲ける会社が破綻しました。即ち住宅ローン会社が状況をよく調べないで、家と土地が上がるという単純な理由で、返済能力の無い人たちに貸し付けたローン、サププライムローン。このローン危うさを最初から知っていた金融機関は当然のことながら、それを手元に置くことを出来る限り避けたいと考えており、別の受け入れ先を望んでいました。その要望に応え同ローン債権をまとめて受け入れたきた組織がこの不具合のある手持ち不動産を綺麗に見せるという名を持った米国政府が設立した民間資本の両公社だったのです。そしていよいよその公社の存続そのものがあやうい所まで問題は拡大したのが現状です。本日日曜日の米国で下記の通り両社の民間系投資家からの政府の買取が決定し、米国政府が2000億ドル(約20兆円)という巨額な優先株の引き受けを発表しました。まずは日経WEBの同記事を引用します。

(9/8)米住宅公社を政府管理に 優先株購入枠、2000億ドル
 【ワシントン=大隅隆】ポールソン米財務長官は7日記者会見し、経営難に陥っている連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディ マック)を政府の管理下に置くと発表した。2社合計で2000億ドルの優先株購入枠を設定、経営状況に応じ段階的に公的資金を注入する。これを受け両社の 経営陣を刷新。株主にも一定の責任を求める。金融システム危機を防ぎ、米経済の悪化に歯止めをかける狙いだ。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題に端を発した米金融システム不安が昨年夏に表面化してから1年余りたち、公的資金を活用する新たな段階に入った。 2008年9月8日日経WEB=一部割愛

ところで優先株を引き受けるということはどういうことでしょうか?それは簡単に言うと、今まで同住宅ローン会社に出資していた株主の権利を制限して、新たに出資する機関は何かあった場合の資産の分配の権利や利益が出た際の配当金を優先的に提供してもらうことを約束させた上で、危機に瀕している会社に新たに資金を供給し、その会社の延命或いは復活させることを言います。今回はこれを米国政府自らが行うということです。これが実行されれば当然今までの株主の権限は大幅に制限され株価の下落や配当金の減少などが起こります。報道によると両社の発行する、不動産証券を保持している、世界中の金融機関の総額は1.6兆ドル(160兆円)であり、この証券を持っている金融機関は大きな含み損を持つ恐れがあります。したがい今週は世界のマーケットが両社の株価の動きに戦々恐々とすることになります。

一方米国政府が優先株を引き受けるために具体的にどのような手続きを踏んで資金を確保するのでしょうか?いまの米国政府の財政状況は赤字であり、手元に余剰資金はもっておらず、新たに2000億ドルの優先株を買い受けるには借金をしなくてはなりません。具体的には米国政府がFRBに対して新たに2000億ドル分の国債を発行することで、それを買い取ってもらい、得た資金を両社に出資することになります。ということは世界中のドル資産の保持者にとって、ドルの供給量が2000億ドル分増加することになり、その分ドルの価値は下がります。その上米国政府はFRBの要請を受けて、この新たに発行されたドルを貿易黒字国である、日本と中国また産油国のサウジや最近では米国と金融政策をともにしている英国に購入してもらうように頼むことになります。そうすることでこの2000億ドルは市場に出回ることなく、見かけ上は国債の低利の金利分だけを支払うことになり、少しのインフレだけで済むことになります。先日の日経ビジネスWEB版に記載がありましたが、現在の米国債の保有残高は日本が6000億ドル、中国が5000億ドル、その後英国が2000億ドル、そして産油国が1500億ドル程度です。したがいこれに新たに2000億ドルが加わります。

米国は日本や中国、そして産油国に対して、この2000億ドルを引き受けないと自由マーケットにこの国債を販売すると脅します。結果としてこれがマーケットに供給されるとドルの価値は一挙に下落し、ドル資産保有国は資産の目減りに直面します。それを恐れた各国は仕方なく、この国債を受け入れます。ところで日本が保有している6000億ドルという数字は邦貨で60兆円程度になります。これは日本の国家予算の80%程度の巨額です。一方で日本は政治の怠慢により1000兆円近くの借金を抱えておりますので、新たにドルを受け入れるとなるとより借金をしてこれを購入しなくてはなりません。これでは日本の借金は際限なく増え続きます。本日茂木金融大臣は早速米国の政策への支持を表明しましたが、国民経済の現状を考えた上での発言なのでしょうか?まるで詐欺や恐喝のような話を日米同盟を理由に、すぐに受け入れる、誠に情けない話です。

いずれにせよ、今回の決定によりサブプライム問題により生じた損失による両公社の経営危機をドルの追加発行により解決するという米国政府の姿勢がはっきりと分かりました。そして一方で懸念されるドルの下落を防ぐために貿易黒字国及び産油国に既得米国債の維持と新たなる国債の購入を求めることが明白になりました。日本は最大の米国債保有国として貢献をしているにも関らず、相変わらず従属国として米国に対して何もいえません。戦後一貫して米国追従を政策に掲げて来たのは歴代の自民党政権です。しかし今日本は米国に追従してもよいことなどは少なく、損失のほうが却って多いのです。この点をしっかりと認識しなくては、結局国民が損をします。日本が子供の世代になっても、安定した国であるためにも、今まさに米国に付き合って自らの富を失う仕組みから脱却する、あらたなる仕組みの構築が求められております。米国が戦後一貫して、取って来た不換紙幣ドルの維持政策は、一言で言えば、他国の犠牲の上に立つ維持政策です。即ち価値を維持するために、自らに徳を求め、自律により節約し、自らの信認を高めて、ドルの価値を維持するのではなく、拝金主義を推進し、自らの浪費を好きなだけ許しそのために必要なドルを好きなだけ発行し、そして大量に発行された、ドルがインフレを起す懸念が生じれば直ちに、それを配下のパートナー国に強制的に受け入れさせ、一方では、新たな金融デリバティブを創出し、そこに小額の利殖をつけて、再投資させ有無を言わさずに資金を還流させる、即ちパートナーには米国債という借用証書の紙切れを渡すだけで、お金の使用権は剥奪する、そして結果として自らは最大限の利得を得続ける仕組みなのです。これを恐喝詐欺といわずになんと言うのでしょうか?

皆で汗水たらして働いた結果、ドルを受け取ってももはや豊かにはなれないことを、日本国民は体験として分かっております。そしてそれが何に起因するのかを自覚すべきです。それが分かれば、日本政府としてこのような米国政府の政策は日本人の利益に反するとして毅然と抗議するはずです。米国への追従では将来の安全保障は得ることができません。

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Comments

はじめまして、恐れ入りお邪魔します。私のような無知無学でも,貴男サマのおっっしゃテル事理解できます。私でさえ、FRBが救済措置を取ったと聞いたときやばいなーと感じたのですから、政治家腑抜けというより、恐ろしくなりました。アメリカときちんと対峙し、的確な外交を考えられる政治家はいないのでしょうか?

Posted by: 農婦 | September 08, 2008 at 14:51

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Tracked on September 08, 2008 at 12:21

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